予防医学という考え方
Preventive medicine
病気になったら動物も治療が必要です。治ってくれたらほっとしますよね。
しかし、なかには治療のための通院を嫌がるワンちゃんネコちゃんもいます。
一度かかると治らない病気や後遺症が残ってしまう病気もあります。
簡単に予防できる病気は予防しておいたほうが、つらい思いをする可能性が低くなります。
これは人医療も同じでワクチン接種や健康診断などがあります。
人の場合、ピロリ菌と胃癌には高い関連性があることが知られています。「じゃあピロリ菌を駆除しよう」と思いますよね?
言葉を話せない動物の場合、決めるのは家族である飼い主さんです。
予防にはフィラリア、ノミダニ、ワクチン、狂犬病などがあります。
フィラリアってどんな病気ですか?
フィラリアは予防に関して犬で最も有名だね。フィラリアの駆虫薬は蚊のお薬とも言われている。
蚊が媒介し心臓の血管にひも状の虫が寄生し、心臓を悪くする。
じつは最近、猫もフィラリアにかかることが分かり、猫にフィラリア駆除を希望される飼い主さんも増えているよ。
猫のばあい、フィラリアが寿命を迎えるとき、突然死することが多くとても危険だ。
香川県の予防期間は、基本的に5月末〜11月末になるよ。
ノミやダニの予防はしたほうがいいですか?
ノミやダニは犬や猫だけじゃなく人間の血も吸うよ。特にマダニ、人間にも病気を媒介する、やっかいない虫だ。
香川県では、マダニが犬に媒介するバベシア症という病気も春から流行ることがある。
この病気にかかってしまうと重い貧血になり命にも関わる。治療しても病原体が生涯体内に残る、なんともやっかいな病気だ。
だから、この病気は予防が特に大事
ノミは猫にヘモプラズマを、犬猫に瓜実条虫を媒介します。
予防期間はできれば一年中がお薦め。活発に動き回る3月~11月は特に大切だよ。
ワクチンってどんな病気の予防になりますか?
ワクチン接種は主に犬同士、猫同士で伝染する病気を予防することが目的だよ。
犬の場合、7種以上のワクチンだと、田んぼや山で感染するレプトスピラ症予防も含まれている。
犬も猫も外出するなら、予防できる種類が多いワクチンがお勧め。
「何種のワクチンを接種したら良いか分からない」
「今接種しているワクチンで過不足ないかな」
という声をよく聞きます。複雑でわかりにくいかもしれないね。
できる限りわかりやすくご説明します。遠慮なくご相談ください。
注射がきらいです。狂犬病の予防接種をしないとダメですか?
日本で犬を飼う場合、法律で義務づけられているよ。
狂犬病は発症すると犬も人間も100%死亡する怖い病気で、かつて日本にも蔓延していたんだ。
今も世界中で毎年約5万人が狂犬病で死亡しているんだって。
だから、日本に狂犬病が持ち込まれた際の対策として法律で接種が義務づけられてるんだよ。
接種していない犬が他の犬や人間を噛んだ場合、人間関係のトラブルになるリスクも…接種しておいたほうがよいでしょう。
メスです。避妊手術はした方がいいですか?
以前は望まない妊娠をしないという目的で避妊手術をしていました。
今は乳癌や子宮蓄膿症といった命に関わる病気の予防として実施することが多くなりました。
また統計的に、手術している子は寿命が伸びる傾向にあるようです。元気で長生きできるようしてあげられるとよいですね。
他にも、発情のストレス軽減、ご家族が発情出血の処理から解放されるというメリットもあると思います。
オスです。去勢手術はした方がいいですか?
メスと同じく病気の予防が大きなメリットです。
精巣腫瘍、肛門腫瘍(肛門周囲線腫)、会陰ヘルニア、前立腺肥大の予防になります。
避妊手術と同じく去勢手術している子の方が寿命が伸びる傾向にあります。元気で長生きできるようしてあげるといいですね。
往診はしてもらえますか?
はい、できます。別途往診費用がかかりますが、ご理解ください。
往診でできる検査は限られていますが、採血や採尿を行い、院へ持ち帰れば検査などもできます。
処置や治療もできる範囲で行います。遠慮なくご相談ください。
急患です。診察時間以外の診察は可能ですか?
はい、時間外診察も可能な限り対応致します。
別途時間外料金がかかります。
基本的に院長1人での対応になります。したがって、応急処置が主となります。
お支払いは、現金での一括払いになる点を、予めご了承頂いた上でお電話にてご相談ください。
クレジットカードは使えますか?
ご利用可能です。VISA、Master、JCB、AMEX、DINERS、DISCOVERを取り扱っています。